今からでも遅くないDXからAIへの取り組み(第2回)
更新日:2024年7月9日(火)
賛助会員からのお知らせ
筆者:(株)ROBON 社長室 岡田 浩敬
ここだけの話ですが、いつもは毎日AIとばかり仕事をしている岡田といいます。本当に中の人で、写真を見ていただくと分かるように仕事をやってる時のことをイメージして作ってみました…実はこれもAIが作ったものなんです 笑 久しぶりに人間向けの原稿を書いてほしいと言われ恐縮したのですが、少しでも分かりやすく、DXからAIの事と、そこに深くかかわっているROBONサービスの一端をお知らせすることができたのかなと思います。
前回はDXを振り返り、また現在取り組むべきDXとは何かをご紹介したのですが、今回は生成AIを活用したROBON一番の人気サービスとなっている「税務相談ロボット」をご紹介します。
「税務相談ロボット」が税務の「困った」を手軽に解決します
「税務相談ロボット」は、税務に関する悩みを生成AIのチャットに質問するだけで、出典の明示と共に要約した文章を回答するサービスです。質問できる対象税目は法人税、所得税、消費税、相続税、地方税などで、法人企業の財務・経理担当者様や公認会計士・税理士の皆様、会計、税理士事務所はもちろん、個人事業主や個人の皆様にもご活用いただける税目をカバーしています。
生成AIのチャットとインターネットによる検索とは何が違うのか?
よく質問され、ふと疑問に思われるのが、生成AIのチャットとインターネットによる検索とは何が違うのか?ということでしょう。世の中の情報は多岐にわたり、インターネットによる検索を行うと世界中の情報の中から、その検索用語に関して最適な情報を順番にして表示してくれます。Google検索を行うと関連するところに近いものを表示できます。
Google検索の仕組みの中で、上位表示される仕組みは以下のようになっています。
- クローラーがインターネット上を巡回し、Webページを探索します。 クローラーは新しいコンテンツや更新されたコンテンツを検索エンジンに登録するために日々インターネット上を巡回しています。
- 発見したWebページのテキストや画像、動画をダウンロードし、解析します。 これにより、検索エンジンにインデックスされます。
- インデックスされたWebページは、独自のアルゴリズムによってランキングされます。 順位を決定する要素は公表されていませんが、良質なコンテンツと判断された場合にはGoogle検索で上位表示されます。
このGoogle検索を支える独自のアルゴリズムは公表されていませんし、ある程度の期間を経ると調整を行うために変更されるのです。
まあ、それでも検索して税金に関する情報が見つかったとしましょう。国税庁のHPとかでもなく、どこかで作られたサイトの情報が見つかったとしましょうか。
例えばオウンドメディア(*)として優れたサイトがあり、税金を扱っているサイトだとしましょう。とても良いことを書いていたとしても、税金にはつきものの税制改正があります…。日々アップデートし更新していなければ、その情報は正しいのでしょうか?税制改正の施行日に、その情報の陳腐化どころか使い物にならない誤情報であるということもあるのが、税金の情報に関する世界です。一生懸命検索して探してきたとしても、出典元が出てこなければ何の根拠もない情報で、そのあとに何回同じようなことを検索し続けるのか…。
オウンドメディアとしてのポリシーも考えなくてはいけません。それは節税策が万全にできるに越したことはありませんが、どこかの選挙の掲示板が宣伝代わりに使われる事が法的に容認されるような世の中ですから、炎上覚悟で認められないような節税方法を、さも正しいように記載するようなメディアが登場しないとも限りません。
これを読んでいただいているほとんどの方は、そのようなものよりも日々の業務の効率化や、業務水準の質の向上に関心があることかと思います。そうするとまず正しいものは何なのか?それを知りたいはずです。
国税庁・その他省庁・地方自治体の公式なデータを学習
「税務相談ロボット」の生成AIが学習しているデータは、国税庁・その他省庁・地方自治体のオフィシャルなデータはもちろん、通達や法令も学習しています。税務に関する情報は日々アップデートされることが多く、最新の情報を追うことが難しいと言われていますが、「税務相談ロボット」にチャット質問するだけで、通達を含めた最新の税務に関する情報を獲得することができます。
世界中の情報が入っている色んな箱があるとしましょう。インターネットの検索では、その世界中の箱を、ありとあらゆる箱の中の色んな情報を検索し、表示します。この中には正しい情報もあるけれども間違った情報も入っている可能性がある、それも検索した後にその原文のページにアクセスしてそれを全文読んでいくしかない…。
これに対して「税務相談ロボット」の情報が入っている箱には、税金に関しては正しい情報しか入っていません。オフィシャルなデータ、通達や法令そして最新の情報(原則毎月アップデート)から導き出した回答を、質問に対する、例えるならばベクトルのような回答を行い、それも回答に適した文字数で正しく回答表示するのです。引用した出典元を別に表示する機能もあります。
何度も調べなおす手間を省き、まず趣旨を理解したうえで本来読み込むべき法令、通達の原文に立ち返る時間が取れる。本来の業務に求められる質の向上に資することは間違いありません。
「税務相談ロボット」のこの原稿をご覧になられる頃には新機能としてリリースされるはずですが、チャット履歴の保存、出力が可能(CSV出力)になります。(*選択されるプランにより適用機能は異なります) チャット履歴の保存・出力は、あるユーザー様からのご要望で追加した機能でしたが、わからなかったことを個人的あるいは担当者ごとに記録したり、事務所や会社単位で質問していったことを研修の機会に利用するなどの利用方法があると思います。働く仲間同士の中で共有すべき情報としても、その活用は有効でしょう。また顧客ごとの質問についてまとめ、顧客ごとに管理するなどの方法もあるでしょう。日々の業務の中で出てきたナレッジを共有することによって、企業の成長や生産性の向上を促す「ナレッジマネジメント」もできる商品、サービスが相談ロボットシリーズなのです。
「税務相談ロボット」がただ検索するだけではない、業務の効率化、従業員のスキルアップ、属人化の防止など、さまざまなビジネスインパクトを創出するナレッジマネジメントツールとしても使えて、なんと!お値段が!? 毎月たったの1万円(税別)から!(テレビショッピングだと後ろでワ~とかヒャーとか聞こえそうですが…笑)
皆様がこれをご覧になる頃には新しい1万円札が登場しているかと思いますが、同じ1万円の価値でも、今までと全く違う価値を産み出す「税務相談ロボット」に、まず使ってみてはどうでしょうか? ROBONではその他にも「労務相談ロボット」、「決算ロボット」、「申告ロボット」も取り扱っておりますが、本日はお時間がよろしいようで、この辺で失礼いたします。
*オウンドメディア(Owned Media)…企業が自社で運営するWebメディア全般の事で、具体的には自社のコーポレートサイトや採用サイト、ブログ、SNSアカウント(Twitter・Facebook・Instagram)を指します。